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コラム

2018年11月30日

賢く進めたい相続税対策 今後もマンション建設は有効?

先祖から引き継いだ資産や苦労して築いた財産は、なるべく大切な家族や身内に残したいと思うものです。そこで相続税対策として有効なのは、アパートやマンションを建設し、賃貸経営をすることだといわれています。しかし、節税のために不動産を使う方法が広く定番となったため、行き過ぎた節税を阻止しようとたびたび税制改革が行われてきました。アパート・マンションの建設は、相続税対策に本当に有効な方法なのかどうかを解説します。

相続税対策にアパート・マンションはなぜ有効?

2015年の税制改革により、多くの人が相続税を意識せざるを得なくなりました。なぜなら、相続税の基礎控除額が大幅に引き下げられたことで、課税対象になった人が急増したからです。何も対策していないでいると、相続税が思いがけない額になる人もいます。財産を賢く家族に残すためには、相続税について知識を得て、しっかり準備を進める必要があるのです。

 

相続税対策では定番であるアパートやマンションの建設ですが、これらはなぜ節税に有効なのでしょうか。それは、現金に比べて不動産の相続税評価額が低いことを利用しているためです。土地は売買取引時の実勢価格ではなく、国税庁の定める路線価によって評価されます。路線価は、実勢価格の目安である地価公示の約8割ですから、現金で所有しているよりも財産評価を8割に抑えることができます。同様に建物は、固定資産評価額で評価され、建設費(購入価格)の6〜7割までに抑えることが可能です。

 

土地の上にアパートやマンションを建設すると、借地権割合・借家権割合に応じた減額、小規模住宅用地の減額の特例が適用されるためにさらに評価額を低く抑えられます。賃貸経営がうまくいけば、入居者からの不動産収入が入ることも大きなメリットといえるでしょう。

税制改革で起こる落とし穴には要注意!

アパート・マンションの建設が相続税対策に有効なことがあまりにも広く知られてきたことから、悪質な節税の防止を狙ってたびたび税制改革の対象とされてきました。2017年度に対象となったのが、富裕層向けの節税対策として知られるタワーマンションです。それ以前、タワーマンションの固定資産税は、低層階でも高層階でも同額でした。高層階は一般的に人気が高く高額で販売できるため、節税効果が非常に高かったのです。

 

しかし、2018年度以降から、高さ60メートル以上の新築タワーマンションでは、固定資産税の計算方法が変わりました。各住戸の床面積に階層別専有面積補正率を踏まえて按分することになり、この方法では、上層階に行くほど固定資産税も相続税の評価額も高くなります。そのため、以前よりもタワーマンションの節税効果は若干低くなっているのです。

また、2018年度の税制改革では、アパート・マンションの建設による相続税対策の大きなメリットである「小規模宅地の特例」の適用範囲が狭められています。相続発生時に事業実績が3年以下のアパート・マンションには、特例が適用されなくなりました。これらは、「特にアパート・マンションを購入してから、相続が終わるとすぐに売却する」という、あからさまで行き過ぎた相続税対策を防ぐための税制の変更なのです。

不動産賃貸経営で相続税対策をするなら、慎重かつ計画的に!

たびたびの税制改革によって、アパート・マンションの建設による相続税対策が不可能になったわけではありません。しかし、タイミングによっては対策効果が得られない可能性もあり、今後の税制改革も注視しつつシミュレーションしていくべきでしょう。残された相続人に苦労をかけないためには、早くから手を打つ必要もあるかも知れません。

 

アパート・マンション経営にはメリットだけではなく、もちろんデメリットも存在します。経営が失敗すれば、入居者が入らないままに物件の維持費や税金ばかりがかかり、ローンを組んだ場合にはその支払いも大変です。それでは、売却してしまえばいいかというと建設から5年以内の売却では余分な税金の支払いが発生しますし、そもそも売却先がなければ打つ手はありません。そのため、「単に物件を建てればいい」というものではなく、長期的に収益を上げ続けられる物件の形をリサーチし、熟考するべきでしょう。

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