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コラム

2018年08月24日

マンションオーナーなら知っておきたい特定建築物の定期報告制度

マンションオーナーなら知っておきたいのは、特定建築物の定期報告制度です。特定建築物調査は建築基準法に基づいており、、所有者・管理者は所管の特定行政庁に調査結果を報告する義務があります。賃貸経営をされている方、マンション建設を検討されている方向けに、特定建築物の定期報告制度の概要について紹介します。

「特定建築物の定期報告制度」概要

定期報告制度は、維持管理が適切に行われなかったために思わぬ大災害や事故に繋がるのを防ぐために点検、報告を求める制度です。安全上、防火上または衛生上特に重要である建築物等として、不特定多数の人が利用するデパートやホテル、病院、また賃貸マンション等の共同住宅や事務所も一定規模以上のものは「特定建築物」として、定期報告の義務が発生します。 建築基準法では、「特定建築物調査」のほかに「防火設備」「建築設備」「昇降機」について定期報告を定めています。共同住宅の場合、「特定建築物調査」は3年に1度、そのほかは毎年、いずれも一級建築士などの調査者が調査し、特定行政庁に報告しなければいけません。また、昇降機の保守点検、消防法による消防設備点検とは異なります。

外壁調査について

ここでは、多岐にわたる調査のうち、調査に手間がかかる「外壁の状態」についてお伝えしタイと思います。 外壁がタイル貼の賃貸マンションは高級感があり、入居者にも人気ですね。しかし、メンテナンスを怠り外壁のタイルが剥がれ落ちると、通行人に直撃して負傷させたり、最悪死亡事故の原因になる恐れもあります。事故を未然に防ぐためにも、外壁タイルの定期的な点検は重要です。 調査の方法は、手の届く範囲をテストハンマーによる打診等で確認し、その他の部分は目視で確認することになっています。手の届く範囲の調査で異常があった場合や、新築あるいは外壁改修後10年を超えた場合には、落下により歩行者に危害を加える恐れのある部分を全面的に確認しなければなりません。 調査は、赤外線による調査でも可能ですが、十分な空間がない場合は足場を設置することになります。つまり、約10年に1度のペースで、大掛かりな調査が必要になるのです。

対象となる建築物は国と特定行政庁により決められています。一般的な賃貸マンションの場合、国による定めはないので所在の特定行政庁ホームページで確認してください。 東京都の場合は、5階建以上かつ床面積1000㎡を超える共同住宅が目安になります。神奈川県、千葉県、茨城県は該当しません。埼玉県と兵庫県の場合は6階以上が目安です。大阪府では、床面積により3階以上が対象になります。 ※サ高住や老人ホームなどの共同住宅(就寝用福祉施設として定義)は、国により3階以上の階にあるもの、または2階の床面積が300㎡以上であるもの、または地階にあるもの、が対象となります。

対象となる建物の所有者に対しては、通知を行わない行政がある一方、報告がなされた物件をホームページで公表する行政もあります。 ご所有の物件が特定建築物に該当するかどうかわからなくても、設計図書があれば施工会社でもわかりますのでお問合せください。

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