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コラム

2022年05月27日

ZEHマンションとは

気候変動問題の解決に向けて120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げて取組みを進めています。 ZEHは、「ゼッチ」と読み、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称です。

日本では、2016年度以降ハウスメーカーが新築する戸建て住宅でZEHの建築が推進されてきましたが、2020年度以降集合住宅も補助金の対象となり、普及拡大が始まっています。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の考え方

ZEHは、「高断熱」「省エネ」「創エネ」の組み合わせで、暖冷房・換気・給湯・照明で消費される1次エネルギー消費量をゼロにする取組みです。ZEHは、快適に暮らせて環境にやさしく、光熱費を抑えられる魅力的な住宅ですが、初期費用やメンテナンス費用がかかります。

ZEHマンションの目指すべき水準

集合住宅「ZEHマンション」の場合は、住棟または住宅用途部分と、住戸について、それぞれ独立して評価することとしています。集合住宅は、住戸数当りの屋根面積が戸建てより小さいことから太陽光パネルによる創エネの能力にも限界があります。そこで、集合住宅におけるZEHの定義と目指すべき水準は、規模や消費エネルギーの削減率によって下表のように設定されています。

3階建以下については、戸建て同様に消費エネルギー収支実質ゼロの「ZEH-M」またはNearly ZEH-Mを目指すものとしています。一方、高さが20mを超える集合住宅には隣地斜線制限や避雷針設備設置基準等にも対応せざるを得ず、屋上面での再生可能エネルギー導入に影響する可能性があることから目指すべき水準も緩和されています。

ZEH水準をクリアするためには

ZEH水準をクリアするために、具体的には下表のような仕様が考えられます。経済産業省と環境省では、これらに対する補助金制度を設けていますが、事業期間の条件や公募期間が限られているため、事業のスケジュールと合わせて計画する必要があります。

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