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賃貸経営ニュース

2015年11月27日

全国的なコンパクトシティ化によって、土地活用の傾向も変化?

土地活用を行う上で要注目な政策のひとつである「コンパクトシティ化」構想。 少子高齢化問題や厳しい財政問題を解決する国策として、急ピッチで進められています。 コンパクトシティ化による“機会”を逃さぬよう、現状を知っておきましょう。

コンパクトシティ化の背景

コンパクトシティ化とは、近年の社会問題である人口減少、高齢化社会の局面に突入する中で、都市中心地に住宅、産業などの機能を集約させる政策を指しています。 これまで都市は郊外に広がる傾向にありました。車社会の進展により、郊外に設けられた巨大ショッピングセンターやロードサイド型店舗に人が流れ、中心市街地にある従来の商店街がシャッター通りになっている、という都市が少なくありません。一方で自治体は、人口減少を伴う高齢化に伴って税収が減る中、外縁部に広がったインフラの更新費用が嵩むなど、財政の悪化を抱えています。 そこで都市の在り方も社会情勢、経済情勢の変化へ合わせた再構築が大きな政策課題となり、「コンパクトシティ化」構想が本格的に動き始めています。

今後の土地活用は、都市中心型の傾向になっていくのか?

2014年に施行された「改正都市再生特別措置法」では、自治体がまちの中心部に福祉・医療や商業施設を集める「都市機能誘導区域」と、まとまった居住地域を残す「居住誘導区域」の指定が可能となりました。また、「国土利用計画」では、住宅地面積の目標を2025年と2012年を同じとし、伸び率をゼロとしています。国策として急ピッチで、コンパクトシティ化を推進していく方針が強く示されたことになります。 コンパクトシティ化の実現は、中心部の空洞化を防ぐとともに、市街化を小さく保つことで徒歩、自転車の利用率増加から渋滞の緩和、自治体のコスト削減も可能になります。また、中心地への居住地移動にも繋がっていくでしょう。該当地区の土地オーナーにとっては新たな土地の活用チャンスが巡ってくるかも知れません。コンパクトシティ化は、今後も注目していきたい政策のひとつです。

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