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コラム

2018年03月12日

マンション建設の流れを知って賢い賃貸経営をスタート

マンション建設の流れは、賃貸マンションオーナー様に知っておいて欲しいことの一つです。専門的な内容ではありますが、賃貸経営のスタート時期を左右する工期の目安や、いつまでに何を決めなければならないかなど、工事の進捗を知っておくことはより良い賃貸経営のために役立つでしょう。

賃貸マンション建設に必要な工事期間

鉄筋コンクリート造の一般的なマンション建設の期間は、階数+2~3カ月が目安と言われています。しかし、これは週に6日間工事を行う場合であり、工事期間中の年末年始やお盆休暇、技術者の高齢化による人手不足、働き方改革による土曜休日の推進等により、工期は長くなる傾向にあります。建設工事着工前には設計図の適法性を見る建築確認申請があり、設計期間と申請期間で5,6ヶ月かかるので、計画依頼から事業開始まで短くても1年以上かかることになります。工期は短い方が近隣への影響も少なく、コストを抑えることもできますが、完成時期も重要です。賃貸マンションの場合、3月に入居できるようにすることで転勤や進学のため転居する人を獲得することができ、大変有利になります。 なお、大成ユーレックのPC造は、鉄筋コンクリート造ながら工業化工法なので、設計期間、工事期間を短縮することができます。

マンション建設 工事の種類とポイント

基礎と躯体工事

地盤にもよりますが、鉄筋コンクリート造マンションの場合、その多くは「杭工事」を行います。支持層と言われる固い地盤まで到達させる支持杭か、周囲の土との摩擦力を利用した摩擦杭で建物を支えます。杭が適切に施工されておらず11階建てのマンションが傾いた例が横浜市でありましたが、地震や建物の重さなどで地盤が動いても建物が支えられるようにする杭は非常に重要な工事です。杭の本数や長さによってはコスト負担がかなり増えるので、土地購入の際には地盤の固さもチェックしましょう。 次に「基礎工事」を経て「躯体工事」を行います。鉄筋、型枠を組み、コンクリートを打設し、コンクリート強度がでたら型枠をばらすことを繰り返していきます。規模や形状にもよりますが、現場打ちRC造なら1フロア1ヶ月、PC造なら1フロア5日が目安です。 3階建て以上の場合は、2階の床およびそれを支える梁の配筋工事完了時に、建築確認審査機関による中間検査を受けます。

マンション本体工事

躯体工事が終了した下層階より「内装工事」が始まります。サッシ取付け、断熱材施工、間仕切り壁や収納を造る造作工事、ユニットバスや置床を設置し、壁の下地を整えた上で仕上げ工事に入ります。仕上げ工事は、フローリング施工、壁クロス仕上げ、木製建具取付け、システムキッチンや洗面化粧台等の住宅設備の取付け。最後にカーテンレールや換気口、スイッチ類を取付け、入居環境を整えていきます。 一方「外装工事」も下層階より外壁のタイル工事や塗装工事、手摺や雨樋の取付けを行います。 そのほか、壁や床、屋上の「防水工事」、給排水管などの「設備工事」や「電気工事」が並行して行われます。内装、外装共に、最後はクリーニングを行い引き渡しに備えます。

外構工事、附帯工事

「外構工事」には、舗装工事、植栽工事、屋外設備工事などがあります。 フェンスや自転車置場、ゴミ置場などもこの段階で作られます。マンションの外観と同様第一印象に影響する重要な部分です。特にエントランスホールへのアプローチの演出は設計段階よりパースなどで確認しておくべきでしょう。植栽は見栄えも大切ですが、日当たりの具合や手入れのし易さも考慮した計画をお勧めします。

マンション建設工事は信頼できる建設会社に依頼しよう

マンション建設の現場では何が行われているのか素人にはわかりにくいものです。品質管理がしっかりされているのか、工程どおり進んでいるのか、設計図通り施工されているのか、全てをオーナー自らチェックすることは難しいでしょう。大成ユーレックでは、工事中に定例会議を設け、工事の進捗状況をオーナー様に説明しています。例えば、塗装や壁紙の色は、サンプルを用意して実物を確認頂き、決定していきます。オーナー様に確認と報告の機会を設けると共に、マンション建設に参加頂きより良い建物を一緒に造っていけたらと思います。マンション建設は一大事業ですが、今後建物の維持管理を行う上でも建物のことを知っていただき、長く大切に使って頂けると嬉しいです。 品質管理がしっかりとしていることはもちろん、わからないことを聞ける、明確な答えを返してくれる、といったコミュニケーションがとれる会社であることも建設会社のポイントではないでしょうか。

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