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2019年05月17日

賃貸経営における「平均居住期間」の重要性

賃貸経営にとって、入居率は重要な指標のひとつです。しかし、いくら入居率が高い物件であっても、ある重要なポイントを見逃してしまうと、家賃収入が思うように得られない可能性があります。そのポイントとは、平均居住期間です。では、なぜ平均居住期間が重要なのでしょうか。その理由と、平均居住期間を延ばすための対策について提案します。

「平均居住期間」はなぜ重要なのか

仮に物件の平均入居率が9割であると考えてみましょう。9割と言えばかなり高い入居率であり、家賃収入が安定しているように思えます。しかし平均入居率が高くても、居住期間が短く入居者の退去頻度が多ければ、部屋の修繕費用や新規入居者獲得のための仲介手数料などがかかってしまいます。

修繕費用は家賃の約1カ月分程度が相場といわれています。仲介手数料は時期によって変動しますが、入居者からの礼金と相殺すると考えておよそ家賃1カ月分程度になります。

この点を踏まえたうえで家賃収益を計算式で表すと「年間家賃収益=月々の家賃×入居月数-修繕費用-仲介手数料」となります。

たとえば、月の家賃を10万円、平均入居率9割(約11カ月)として計算すると、年間家賃収益は「10万円×11ヶ月分-10万円-10万円=90万円」となります。90万円ということは、11カ月住んでいるのに、9カ月分の家賃収益だけしかないことになってしまうのです。

以上のことから、家賃収益に影響を与えるのは空室率だけでなく、一度空室(退去)が発生するたびに必要となる部屋の修繕費用と仲介手数料であることがわかります。つまり、平均居住期間が長ければ退去回数も少なくて済み、家賃収益に影響を与えにくいのです。

平均居住期間の統計

平均居住期間については「公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 日管協総合研究所」が発表している「賃貸住宅市場景況感調査」の統計結果が参考になります。

2009年~2017年までのデータによると、平均居住期間は学生、一般ファミリー、法人において2年~6年が最も多いことがわかります。特に、1Rや1Kに居住する学生、一般単身者に絞ると、平均居住期間は4年以内が7割を超えています。

これは、賃貸契約の更新のタイミングが2年であることが多いこと、大学の卒業や会社の転勤のタイミングで引っ越しをすることが多いためであることが理由として考えられるでしょう。やむを得ない事情での転居は仕方ありませんが、大学生活や社会人生活のなかでできるだけ長く同じ物件に住んでもらえるようにし、平均居住期間を延ばすことが必要になってきます。

平均居住期間を延ばすための対策

平均居住期間を延ばすための対策として、利益還元が考えられます。入居者に対し具体的なサービスを提供することを検討してみましょう。たとえるならば、店で買い物をするとき、貯まったポイントに応じて特典がもらえるのと同じようなイメージです。

利益還元は更新のタイミングでするとよいでしょう。2年ごとの更新であれば、2年ごとに入居年数に応じて特典と交換できるというようにするのです。そうすることで、引越しを思い留まらせたり、「長く住んでいれば特典がたくさんもらえるからずっと住みたい」という心理になることも期待できます。

入居特典の価格ですが、あまりに安価な特典だと入居を継続するメリットを感じにくいですし、高価なものを特典としてしまうとオーナー側の負担が増してしまいます。入居特典の価格は家賃1カ月分程度が妥当ではないでしょうか。特典の具体的な中身としては、電化製品や家具、旅行券などが挙げられます。

 

もちろん、電球の球切れなど建物の不具合はなるべく早く更新し、日常清掃やクレームなどに誠意をもって対応するなど、住み心地の良い物件づくりが前提です。

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