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コラム

2016年05月18日

【独自レポート】賃貸入居者が気になる騒音は上から?隣から?騒音に関する意識調査

集合住宅における騒音は、近隣トラブルにも発展しかねない重要なポイントです。「音」に対する感覚は個人差が大きいと言われており、同じ環境下でも不快感を感じる人(場合)と感じない人(場合)があるため、問題が複雑化し解決にも労力を要するケースも少なくありません。賃貸オーナーとして、どのような点に気を付けたら良いのか、入居者アンケートを基に考えてみました。

■調査方法:インターネット

■調査対象者:

一般の賃貸マンション・アパート(築10年以内)の入居者

(N=927人:RC造、S造、木造各309人)

大成ユーレックPC造賃貸マンション(築10年以内)の入居者

(N=254人:当社PC商品「パルローグ」)

※いずれも物件選定にかかわった人。

賃貸集合住宅における「音」の感じ方

賃貸住宅にて発生する音を9種類に分類し、どの音が気になるのかを調査しました。

気になる音は「隣戸の音」より「上階の音」

「非常に気になる」と回答した人の割合を建物種類別に集計し、グラフに表しました。

上階からの音と隣戸からの音の違いに注目してみたいと思います。

※上階の音については、最上階居住者を集計から除外しています。

「非常に気になる」と回答した割合は、「上階の走り回る音」が最も多く54ポイントでした。続いて「上階の通常の足音」が45ポイント、「その他上階の生活音」が43ポイントで、いずれも上階の音に対して「非常に気になる」と感じています。また、「上階の通常の足音」を見ると、当社PC造とRC造は「上階の走り回る音」よりもポイントが少ないのに対して、木造はポイントが高くなっており、日常的に上階の音が聞こえている状態にあることが推察されます。

一方、隣戸からの音を見てみると、「テレビやオーディオの音(19ポイント)」よりも「話し声(32ポイント)」や「その他の音(43ポイント)」に対して「非常に気になる」と感じていることがわかりました。

軽量衝撃音・重量衝撃音と空気音

建築分野では、「走り回る音」「歩行音」や重い物が落ちた時のような低く鈍い音を「重量衝撃音」と呼んでいます。これらの音は、床を厚く(重く)することで音を吸収させることができます。コンクリートは密度が高く重いので、音を良く吸収し音の透過率が少ない材料と言えます。

一方、椅子を引いた時の音やコツコツと叩くような音、小さく硬いものが落ちた時のような音を「軽量衝撃音」と言います。新築賃貸住宅ではフローリング(またはビニールシート)仕上げの床が多いでしょう。これらは畳と比べると音を通しやすくなっています。そのため、床(下階)に直接音が伝わらないように躯体と仕上げの間にゴムなどの緩衝材を挟む工夫をすると有効です。設計図書で確認できますので、施工会社に聞いてみると良いでしょう。

一方、上記項目の「隣戸からの音」は主に「空気音」となります。声やテレビの音などは空気を伝って届き、壁や窓などの隙間から漏れていきます。壁も厚く重い素材の方が有効ですが、鉄筋コンクリート造の建物でも住戸境の壁は乾式(石膏ボードを使用した壁)の場合があります。乾式壁の場合は、中間の空気層にグラスウールを充填することで遮音性能を高めています。

外部からの音に対しては窓二重サッシとするのが有効でしょう。ただし「電車や車などの音」の場合は騒音だけでなく振動を伴います。交通量の多い場所や線路の近くでは、木造や軽量鉄骨造などの軽い構造体は振動の影響を受けやすいので慎重に検討されることをお勧めします。

「上階の走り回る音」はふたり世帯、「隣戸の生活音」はひとり世帯が気にしている。

【独自レポート】賃貸マンション・アパート 入居前後の実態調査②でお伝えしましたが、改めて世帯人数別の傾向を見てみましょう。

世帯人数による差が見られたのは、「上階の走り回る音」と「隣戸の生活音」でした。

「上階の走り回る音」は、ファミリー層を中心とした3人以上世帯の約40%が「上階の走り回る音」が「気になる」と回答しています。ふたり世帯は「非常に気になる」との回答が3人以上世帯よりも5.8ポイント多く、子供のいない世帯はより静かな生活を求めていることが推察されます。

「隣戸の生活音」に対しては、ひとり世帯が最も「気になる」と回答しており、ふたり世帯、3人以上世帯の順になっています。「隣戸の話し声」についても同様の傾向が見られました。

 

一般的に20戸程度までの物件の場合は、ファミリー用プランまたは単身者用プランで統一されることが多いです。近隣トラブルのリスク回避という観点では、入居者層を統一する方が良いと思われます。

住まいの遮音性能

遮音性全般に対しての評価を聞いてみました。

遮音性に対して不満を持っている人が44%

【独自レポート】賃貸マンション・アパート 入居前後の実態調査②でお伝えしたとおり、遮音性に対して不満を持っている人は44%でした。

17.8%が「とても不満がある」と回答し、26.6%が「不満がある」と回答しました。

入居者の声。建物構造以外に周辺環境や生活マナーによる影響も大きい

「とても不満がある」理由を聞いてみました。建物構造が原因のケースのほか、周辺環境や生活マナーによる影響も大きいことが窺えます。他人に自宅の音が聞こえることを恐れ、住み心地が悪いケースも。

(以下回答抜粋)

上階の騒音・振動がひどい(木造・50代・男性)

上の人の足音や、ドスンという音がとても気になる(木造・40代・女性)

上の階の音がとても響く(S造・50代・女性)

RC鉄筋コンクリートにも拘わらず上階の歩行音や会話が聞こえ寝付けない(RC造・50代・男性)

子供の走り回る音がうるさい(RC造・20代・女性)

隣は無音に近いが、上の部屋の生活音(足音、話し声、ドアの開閉等)(PC造・20代・女性)

下の音がまる聞こえ(木造・50代・男性)

壁が薄いので隣に気を遣う(木造・30代・男性)

深夜も隣の部屋の音がうるさく、耳栓が欠かせない。(木造・20代・女性)

隣の寝ている時のいびきがうるさい(木造・40代・男性)

隣の歩いている音や室内外のドアの開け閉め等の音がうるさい(S造・40代・男性)

隣の人の話す声、内容までが聞こえる(S造・40代・女性)

隣の足音、物音がとても響く(RC造・50代・女性)

隣接する部屋からの物音が時々する(PC造・10代・男性)

木造のせいか、上下左右の音が丸聞こえ。笑い声やテレビの音まで聞こえる(木造・20代・女性)

木造なので当然だが、下や隣の生活音が聞こえる(木造・30代・女性)

室外機や洗濯機の騒音。上の階の住人の足音(木造・30代・女性)

子供の足音が響くし、朝方など、ケータイのバイブの音まで聞こえるから(S造・30代・女性)

ドアの開閉や足音などがイラつくほどしょっちゅう響いてくるため(S造・50代・女性)

外部からの遮音性がほとんど無い(木造・40代・男性)

まとめ

音に関しては個人差が大きいものの、快適性を左右する重要な項目のひとつです。快適な賃貸ライフをおくれるよう、賃貸住宅を計画の際にはハード面での対策を確認しましょう。また、日ごろから入居者同士が良好な関係を築けていることがトラブル防止には大切です。それでも、もし入居者から騒音の相談を受けた場合には、一方だけでなく双方の状況を聞いて対処法を検討した方が良いでしょう。

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