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専門家コラム

2020年06月26日

土地活用の種類とそれぞれのメリット・デメリット

かつて土地は持ってさえいれば自然に価値が上がるので、「保有する」ことが最大の土地活用でありましたが、現在は「どのように活用するか」によって、土地の価値が変わってくる時代となりました。今回は、基本的な土地活用とそれぞれのメリットとデメリットについて説明します。

執筆者

田井 能久

不動産コンサルタント

不動産鑑定士として25年のキャリアを持つ。訴訟や調停、並びに相続等の税務申告のための鑑定評価書の作成が得意。 最近はマレーシアを中心としたビザの取得と海外移住のサポートを通して、トータルな資産コンサルティングも展開している。

土地活用の方法① 建てて貸す(賃貸住宅)

アパートやマンションなどの住宅用の建物を自身の土地に建てて賃貸収入を得ることで、土地を活用する方法です。立地条件としては通勤や通学に便利な駅へのアクセスが良好であることはもちろん、適度に店舗や公園などの公共施設などが充実していることも必要で、そのような土地のオーナーに向いている土地活用と言えます。

 

  • (メリット)

活用の仕方としては一般的なので、多くの情報が収集でき、さまざまなアパートメーカーや地元工務店が建てたものを見比べて選ぶことができるというメリットがあります。

また相続税上の土地評価額が低くなり、固定資産税も安くなるほか、住宅利用の場合に活用できる補助金や助成金が多いのも特徴です。

 

  • (デメリット)

デメリットとしては、サブリース契約などで管理会社に任せてそのままうまくいっているうちはいいですが、あるとき急に空室が発生し、収益計画が狂ってしまうことや、修繕費などの思わぬ出費、住民トラブルの発生などが考えられます。また、これらがなかったとしても、近くに競合物件ができて賃料の値下げの検討が必要になるなど、大家として対応や判断が求められる場合も少なくありません。

土地活用の方法② 建てて貸す(店舗・ビル)

店舗やビルなどの商業施設や事務所として利用する建物を建てて、賃貸収入を得る方法です。住宅地とは異なり、人どおりが多く、店舗や事務所として需要のある立地条件をもつ土地オーナーに適していて、さらに住宅とは違った「スケルトン貸し」や「居ぬき」という賃貸借契約もあるので、やや不動産活用に慣れた人に向いていると考えられます。

 

  • (メリット)

賃貸人が個人でなく企業などの法人が中心と考えられるので、一度契約してしまえば長期間空室リスクが回避できます。また、賃借人の事業がうまくいけば借り増ししてくれることがあることもメリットとして考えられます。

 

  • (デメリット)

デメリットとしては賃料に対してはシビアなので、減額交渉されたり、場合によっては一気に撤退して空室が発生したりすることがあります。また住宅に比べて建築費はもちろん、設備の更新と維持管理にコストが大きくかかります。

土地活用の方法③ 貸す(駐車場)

駐車場として貸す場合、簡単な整地や舗装だけで行える「月極め」で収益を得る方法もあれば、タイマー付きの機械を設置し、「時間貸し」で行う方法もあります。さらに最近では貸したいときだけ貸せるようなアプリも誕生していて、複雑な方法を検討するのが苦手な人には最も気軽に行える土地活用と言えます。

 

  • (メリット)

初期コストが建物の建設に比べてきわめて低く、維持管理も簡単です。また住宅などを建てる建物所有を目的とする土地の賃貸借は「借地契約」となり、法律上のさまざまな縛りがありますが、駐車場の場合はこの「借地契約」に該当しないので、契約の期間や退去に関する事項など契約内容も自由に決められるというメリットがあります。

 

  • (デメリット)

ビルやマンションなどの高層の建物を建てて利用した場合に比べて収益性が劣り、また住宅地として利用した場合に比べて固定資産税の軽減措置がないため税の負担が大きいというデメリットがあります。

土地活用の方法④ 貸す(定期借地)

住宅または店舗や事務所を建築することを目的として土地を貸し、その対価を「地代」として得る土地活用法です。このような土地の貸し方には「普通借地」というものもありますが、契約期間が決まっており終了時には返還されることが前提の契約を「定期借地」契約と言います。

とくに郊外のロードサイド店が多く建ち並ぶ地域の土地オーナーにとっては、「事業用定期借地」で土地活用ができるチャンスが多いと言えます。

 

  • (メリット)

メリットとしては借地人が維持管理をするので期間中のコストが少ないです。また土地を貸す目的や期間などをきちんと定めて契約書を作成することが前提なので、土地オーナーとしては安心して貸すことができます。

 

  • (デメリット)

デメリットとしては契約を締結する場合のルールが細かく、加えて一度定めた契約期間や内容を一方的なオーナーの都合で変えることが難しいという点があります。

 

 

土地活用の方法⑤ 売却する(等価交換)

等価交換とは土地の所有者が土地を提供し、マンションなどのディベロッパーがその土地上に建物を建て、土地所有者にその土地の価値に応じた床(区分所有の持ち分)を提供する方法です。マンション適地を所有する土地オーナーに適した活用方法と言えます。

 

  • (メリット)

 

建築費をディベロッパーが負担するため、自己資本がなくても新しい建物を建てることができ、そこに住み続けることができます。また当該事業のパートナーも比較的大手が担当するので安心感があります。

 

 

  • (デメリット)

区分所有という形で土地を持ち続けることはできますが、その土地は共有となるため個人の単独の意思では動かすことができなくなります。例えば、もし建物を建て替えたくなったとしても、現実的には難しくなります。

土地活用の方法⑥ 売却する

売却するということは、土地そのものの活用方法というより、土地を売って得た現金の活用方法に関連します。資産を現金として保有したい人、または土地を保有しても価値が上がることはなく、むしろ維持管理に手間ひまがかかると考える人が選択すべき方法と言えます。

 

  • (メリット)

現金を得ることによって株や債券などのほかの資産に投資することが可能になるほか、土地の維持管理費が必要なくなります。デフレ時には有効な資産運用と言えます。

 

  • (デメリット)

売却の際には売却によって得られる利益に対する譲渡所得税以外に、売買の仲介費用や登記手続き費用なども必要です。加えてインフレの場合には、土地を持っていれば得られたであろう利益を失うことになります。

 

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