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2019年05月08日

年々深刻化する空家問題。行政による支援も

少子化により人口が減少するなか、空家問題はどんどん深刻化しています。誰も住まないと建物の老朽化はより早くなり、近隣住民や通行人に危害を加えるおそれが出ます。そのため、空家問題には行政も積極的に取り組み始めました。そこで、「行政の取り組みにはどのようなものがあるか」「空家法とは何か」など、空家問題について解説していきます。

「空家等対策の推進に関する特別措置法」とは

空家等対策の推進に関する特別措置法は、2014年11月に公布されました。空家等対策の推進に関する特別措置法の対象となるのは、「空家等」と「特定空家等」の2つです。

「空家等」は、人が住んでいない状態が常態化している建物およびそれに付随する工作物のことです。これには、土地から生えている樹木なども含まれます。

一方、「特定空家等」とは、倒壊のおそれがあったり不衛生であったり、または管理不足により景観を損なっていたりするものなどを指します。

 

2013年の段階で空家は全国でおよそ820万戸もあるとされており、行政も無視できないほどの深刻な問題です。ちなみに、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、特定空家等に指定された場合は建物があれば固定資産税が安くなるという「固定資産税等の特例措置」の対象外となりました。空家等対策の推進に関する特別措置法では、空家等をできるだけ活用し、特定空家等の解体や修繕を指導・勧告・命令することを目的としています。

 

実際に日本各地で行政代執行が行われており、かかった費用は所有者に請求されます。

払えない場合は、差し押さえや公売によって費用を徴収されるので、行政の指導や勧告を無視しても何の解決にもなりません。空家等対策の推進に関する特別措置法は、「国土交通大臣および総務大臣が示した指針を市町村が実施し、都道府県がアドバイスや援助などを行う」というのが一連の流れです。そのため、市町村は空家等や特定空家等がどのくらいあるのか調査したり、固定資産税情報を内部で利用したりする権限を持ちます。

空家等の活用事例は?行政による支援

まだ状態がそれほど悪くはない空家等に関しては、行政が積極的に活用を促進しています。

活用事例は幅広く、

1. 高齢者向け施設や学童施設

2. 古民家などは滞在体験施設

3. ある程度の規模があれば交流や展示する施設にする

などがあります。

 

また、行政による支援や取り組みには、セミナーを開いて高齢者世帯や相続予定者などを啓発したり、空家等所有者と空家を利用したい団体をマッチングさせたりといったものもあります。

 

経済的な理由で空家等を除去するのが難しい場合は、空き家除却等補助を行っている自治体も少なくありません。大都市圏であっても空家問題を抱えているため、行政による支援は日本全国にあります。

具体的な例として、北海道室蘭市の取り組みを見ていきましょう。

特定空家等の所有者が経済的な理由により建物を除去するのが難しい場合、近隣住民や町内会、法人などが無償譲渡と引き換えに除去費用を負担することを働きかけています。その際、市は除去にかかる費用の10分の9、あるいは上限150万円まで補助します。つまり、市はマッチングと補助金の2つの取り組みを同時に行っているのです。さらに、市は司法書士会と協定し、無償譲渡に伴う登記手続きは協定する司法書士が行うという支援もしています。

わずらわしい手続きの負担が軽減されることも、当事者にとってはプラスに働きます。この「老朽空家等活用 支援助成事業」は、2017年までに3件の申請を受け付けました。

空家問題はすぐに解決するものではなく、むしろ時間が経つごとに老朽化する建物が増えていくため社会問題となっているのです。しかし、行政による支援体制が広がり、取り組みの結果成功事例も多くなってきました。もしも活用しきれていない空家等を持っているのなら、立地や需要を再検討して、より良く利用していくことも考えていきましょう。

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