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コラム

2018年05月23日

仮想通貨で不動産投資ができる?そのメリットと注意点

仮想通貨への関心が急激に高まっています。不動産投資の分野でも、仮想通貨を利用するためのプラットフォーム作りが進んでおり、仮想通貨で得た利益を不動産に投資する人が増えています。そこには、どんなメリットがあるのでしょうか。

仮想通貨とはどんなもの?

投資ジャンルでひときわ注目を集めているのが仮想通貨です。仮想通貨とは、広くはデジタル通貨のことを指し、電子決済を可能にする代替通貨の一つです。ただし、狭義で言う仮想通貨とは暗号通貨のことであり、ブロックチェーン技術を応用して開発された通貨を意味します。暗号通貨には日本銀行のような中央集権機関がなく、不特定多数のユーザーによって取引が行われるたびにその価値がリアルタイムに変動します。

もともとは、わずかな手数料でP2P取引をするための決済手段として開発されました。ところが、その代表的な存在であるビットコインが急激に価値を上げたため、投資の対象として注目されるようになったのです。

仮想通貨の定義は国によって違います。日本では、2017年の資金決済法改正によって、初めて定義が行われました。

不動産投資に使える仮想通貨は?

不動産投資に仮想通貨を利用するメソッドには、2つの種類があります。

まず1つ目は、特定の不動産投資プラットフォームでのみ有効な「内部トークン」を使って不動産投資を行うケースです。仲介手数料や物件代金の支払い、家賃の支払いなどを仮想通貨で行うことが可能です。また、仮想通貨を不動産取引に直接使うのではなく、仮想通貨の基盤となるブロックチェーン技術を、不動産取引の管理システムに応用しようという企業も出てきています。

2つ目は、不動産投資に既存の仮想通貨を利用するケースです。日本で、この形態での不動産投資に使える仮想通貨は、ビットコインとイーサリアムの2つだけです(2018年3月時点)。国内の不動産だけでなく海外不動産の投資にも、ビットコインやイーサリアムが使えるプラットフォームが存在します。

仮想通貨で不動産投資をするメリットとは?

仮想通貨を不動産投資に利用するメリットとは、どんなものでしょうか。まず挙げられるのは、決済の手軽さです。仮想通貨で決済すれば金融機関の営業時間を気にすることなくいつでも送金可能です。そもそも、為替レートとは無関係で高い手数料もかかりません。海外不動産を購入するのも容易です。仮想通貨より不動産の価値のほうが安定しているので、資産価値が高いともいえるでしょう。

忘れてならないのが、節税対策として利用できることです。日本では2017年に、仮想通貨の運用で得た利益を雑所得とすることが決まり、多方面に大きな衝撃を与えました。仮想通貨の急騰で多額の利益を出した人は、にわかに節税対策をする必要に迫られたのです。

雑所得は総合課税の累進課税です。つまり、給与所得や事業所得などの利益と合計し、その合計額に応じて一定の税額がかかるしくみです。一方、雑所得の損失については、他の所得と通算することができません。雑所得は、10種類の個人所得のなかで最も優遇のない分野なのです。ところが、不動産所得の損失については、他の所得と損益通算できます。しかも不動産投資では、初年度に仲介手数料や諸経費がかかることで赤字になるケースが少なくありません。これを利用して、不動産投資で赤字になった分を仮想通貨によって得た雑所得と損益通算し、課税対象額を減らすことができるのです。

仮想通貨で不動産投資をする場合の注意点

仮想通貨を不動産投資に回すことにはリスクもあります。不動産を取得して賃貸経営をする場合、その期間だけを考えるのであれば、減価償却費を必要経費として不動産所得から減額できるため、税金が安くなったように見えます。しかし、不動産投資は不動産を売却して初めて完結するものなので、売却時の税金についても考慮しなければなりません。不動産を売り抜けたときにかかる譲渡税は、減価償却した分だけ高くなるしくみです。しかも、賃貸経営はそう簡単ではなく、空き室が埋まらないなどのリスクもあります。

仮想通貨の市場はまだ新しく小さいため、非常に価格変動が激しいという特徴があります。システム的な問題も完全に解決しているわけではなく、どんなトラブルが起こるか予測がつきません。今抱える多額の利益を不動産投資に回すならまだしも、これから仮想通貨で利益を上げて不動産に投資しようという場合のハードルは低くありません。仮想通貨への投資は、ハイリスク・ハイリターンなのです。

2018年に起こった日本の某取引所のアルトコイン流出事件は、コインの管理方法に問題があったと考えられており、取引所のような中央集権的機関にコインを預けるリスクが浮き彫りになりました。

今すでに持っている仮想通貨を不動産投資に回すことには、いくつかのメリットがあります。ただし、不動産投資はそう簡単ではないため、思わぬ損失を生む可能性もあります。特に仮想通貨による単年の利益を節税したいという目的で不動産投資をする場合は、長期的な視点に立った慎重な対応が求められるでしょう。不動産投資プラットフォームの運用は、まだスタートしたばかりであり、今後の動向をしっかり見極める必要があります。

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