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コラム

2017年08月29日

どうする?賃貸マンションの外壁仕上②

多くの賃貸マンションでは、「タイル」「石」「塗装」「コンクリート打放し」などを組み合わせて外装を行われますが、多用されるのは「タイル」と「吹付けタイル(塗装)」の2種類です。そこで、「タイル」と「吹付けタイル(塗装)」の特徴を比較してお伝えします。

「タイル」と「吹付けタイル(塗装)」

見た目

「タイル」は高級感があるのに対して、「塗装」はローラー仕上げや左官仕上げを採用することで独特な雰囲気を演出することが可能です。賃貸マンションの外観に関しては、高級感がある方が入居者に人気ですが、施工の工夫によって独特な風情を醸し出しオリジナリティを演出して成功するケースもあります。

耐久性

「タイル」は、傷が付きにくく、退色や経年劣化の心配も少なく耐久性に優れており、汚れも目立たない仕上げ材です。更には埃や排気ガスなどの汚れを付着しにくくしたり、雨で洗い流す「セルフクリーニングタイル」も開発されています。 一方「塗装」は、日光や風雨により変色しやすく、経年劣化によりチョーキング(白亜化現象)が発生、雨だれなどの汚れも目立ちます。チョーキングとは、塗料の中の顔料がチョークのような粉状になって付着している状態で、触ると手が白くなります。10年前後で症状が現れ、放置すると躯体にも影響するため塗り替え工事を行う必要があります。

イニシャルコストとランニングコスト

「塗装」は、初期コストが小さく工期も比較的短いです。しかし、経年劣化が起きるため、10年に1回程度のメンテナンスを行う必要があります。メンテナンス時には、高圧洗浄を行い、浮きやチョーキングがひどい場合には古い塗装膜を除去し、新たに塗装をし直します。 「タイル」は初めにコストがかかりますが、耐久性が優れているため「メンテナンスコスト」を抑えることができます。 塗装にしてもタイルにしても、製品によって価格差があります。コストやメンテナンスを考慮して使い分ける工夫も必要です。

「タイル」の施工に関する注意点

賃貸マンションの外壁に「タイル」を採用される方も多いと思います。そこでタイルの施工に関する注意点をお伝えします。 タイルを貼った外壁表面が均一でないデコボコの建物があります。一見わからなくても光が当たるとその見栄えがひどく悪くなり、せっかくの高級感も台無しです。貼付け面のコンクリートが平らになっていない可能性があり、接着面に空洞があれば落下する危険性もあります。信頼できる建設会社にしっかり施工管理をしてもらいましょう。 タイルの剥離、落下については、人身への被害となる可能性もあるため、より注意が必要です。 大成ユーレックのPC板は表面が平らで滑らかであることはもちろんのこと、壁のコンクリート打設時にタイルも一緒に打ち込むので、タイル剥離の心配は不要です。   2008年に改訂された定期報告制度(※)では、竣工後10年を超える共同住宅において外壁タイルの全面打診調査が必要になっています。 ※報告対象の建物は、5階建て以上かつ延べ面積1,000㎡超(共同住宅の場合)

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