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コラム

2018年01月11日

賃貸住宅の未来形!AIスピーカーを利用するスマートホームとは

金利の低下や相続税対策などの理由によって賃貸住宅の建設が増えてきています。そのため、賃貸住宅同士の競争も激しくなっており、防犯設備やハイスペックな設備の導入によって差別化を図る傾向が多いようです。そんな中、将来的に賃貸住宅に導入されるのではないかといわれている設備のひとつに「スマートスピーカー」があります。人工知能(AI)を搭載していることからAIスピーカーとも呼ばれていますが、一体どのようなものなのでしょうか。

IoTの考え方と発達した経緯

スマートスピーカーについて理解するためには、まず「IoT」という概念について知っておく必要があります。なぜなら、スマートスピーカーはIoTによって、より大きな効果を発揮するからです。IoTとは「Internet of Things」の略で、直訳すると「モノのインターネット」です。これまでインターネットというと、人間がパソコンやモバイル端末などを操作して情報を得たり、ショッピングを楽しんだりすることが主流でした。つまり、インターネットは人間が主体的に扱うツールだったのです。しかし、IoTの考え方は家具や家電製品といったモノにセンサーを組み込み、インターネットと接続することでより快適に過ごすことを目的としています。例えば、「エアコンをつけっぱなしで外出してしまったとき」や「電子ロックのドアのカギを閉め忘れてしまったとき」などに携帯電話のアラームを鳴らすといったことも可能です。これらの機能はWi-Fiなどの無線通信が発達してきたことによって可能になった技術で、将来的にはIoTを組み込んだ商品による巨大なマーケットが誕生するともいわれています。

スマートスピーカーは将来的に大きな需要が見込める

スマートスピーカーとは簡単にいうと音声認識機能をもったモノのことです。話しかけるだけで自分の希望通りの店や場所を検索してくれる携帯電話の機能がありますが、それをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。このような音声操作機能は、これまで特定の端末だけの操作に限られていましたが、今後 IoTが発達していくにつれて、ますます需要が高まっていくと予想されています。スマートスピーカーについては、すでにいくつかの商品が開発されており、それぞれ異なることが特徴です。代表的なモノとしては「Google Home」や「Amazon Echo」などが挙げられます。どちらの商品もGoogle社やAmazon社という大企業が作成に関与していることから、世界的にも大きな注目を集めています。「Google Home」の特徴としては「日本語認識能力が高い」「Google製品と連携している」などが挙げられます。「Amazon Echo」は「Amazonの通販やMusicといったサービスと連携している」「将来的にAmazon製品と連携予定」といった点が特徴です。また、どちらもIoTを駆使したスマートホームへの連携を予定しており、将来的にIoTが普及した場合にはとても大きな需要が見込まれることでしょう。

すでに賃貸住宅への導入が始まっている

まだ、IoTが世間的にそれほど普及していないこともあり、スマートホームについてイメージしづらい人もいるかもしれません。しかし、日本でも賃貸住宅への導入が始まりつつあります。とある管理会社では2017年12月中旬からスマートスピーカーとインターネットを接続させたサービスを開始し、初年度目標は10万戸だそうです。今後のスマートホーム化の流れを主導していくきっかけになるかもしれません。今や賃貸住宅建設時のインターネット設備導入は欠かせないものになっています。IoTを駆使したスマートホームをめぐる動きはまだまだ始まったばかりですが、今後、IoTが普及するにつれてスマートホームの需要も高まっていくことでしょう。

付加価値を高めたい人はスマートホームを検討してみては

賃貸住宅を経営するうえで「空室リスク」は避けて通れないものです。長期間の空室を防ぐためには「家賃や礼金を下げる」「付加価値を上げる」といった方法があります。前者については費用が不要である代わりに、それ以降の家賃収入を増やすことは困難です。後者については初期投資が必要ですが、家賃収入を下げることなく経営していくことが可能だというメリットがあります。このように、どちらにも一長一短がありますが、スマートスピーカーを利用したスマートホームは将来的なIoTの普及とともに急速な発展を遂げる可能性を秘めています。そのため、これから賃貸住宅の付加価値を高めたいと思っている人は導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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